最近、美容院を経営されている方と知り合いになり、先日お話しする機会がありました。
お互いの仕事の話にもなり、その方は美容院を3店舗持っているのですが、年々売上が落ちているとのことでした。
確かに今はどこの街でも美容院はたくさんありますので、競合も多く大変だと思います。
だだ、話していてちょっと感じたのが、いわゆる「技術が良ければ、お客さんは来てくれる」という考えがちょっとあるようでした。
これは、技術職や職人さんの方に往々にして多いタイプですが、「物が良ければ、必ず売れる」と思っている方が多いですね。
確かに製品やサービスの内容自体がだめだったら問題外だと思いますが、それだけでは売れないと思っています。
たとえば美容院だったら、カットやパーマなどの技術がいいに越したことはありませんが、それ以外の接客を含めたサービスも大事だと思います。
お客様は、どこの美容院にするか決める時に、カット技術が優れているからというのは、決め手になる要因のひとつに過ぎません。
なぜ、お客様は、美容院に行くのか?
そこから考えていかないと、技術だけを追い求めるようになってしまいます。
お客様は、ただ髪を切るためだけに美容院に行っているわけではありません。
その美容院に行くと、美容師さんなどスタッフの対応がよくて居心地がいいから、髪の手入れの仕方などのアドバイスがもらえるからなどなど、それ以外のことも考えています。
表面的には、髪型がすっきりしてきれいになった、かわいくなったなどですが、最終的には、「自分がきれいになって、いい気分になれるから」という気持ちの問題です。
車を買うのも、車自体がただ欲しいというわけだけではなく、最終的には、恋人とドライブして楽しいから、家族とドライブに行って子供の喜ぶ顔が見れるから、そんな気持ちを期待して購入しているんじゃないでしょうか?
少なくとも私はそうです。
ですから、いかにお客さんをいい気分にして、これを買ってよかったな、この店に来てよかったなと思ってもらえることが、リピートにつながると思います。
以下は、あるメーカーが行ったリピート率に関する調査結果です。
サービス(接客含む) 技術 リピート率
○ ○ 86%
○ △ 65%
× ○ 7%
× × 5%
この結果だけをすべて信じるわけではありませんが、いくら技術だけが優れていても、接客を含むサービス自体が劣っていると、リピートに関係するということがわかります。
究極の選択です。
「技術は、他と比べてもすごく優れているんだけど、いや~なスタッフがいたり、店全体も暗い雰囲気で、いやな気分になる店」
「技術はごくごく普通だけど、その店に行くのが楽しい、そこのスタッフと会うのが楽しい、そんな気分になる店」
あなたはどちらですか?
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