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「私の家政夫ナギサさん」家事の仕事をしている私がドラマで感じたあれこれ

今、TBSテレビで火曜日にやっているドラマ私の家政婦ナギサさんは観ていますか?

何年か前にやっていたガッキーと星野源の「逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥)」も家事代行をテーマにしたドラマでした。

今回の「私の家政婦ナギサさん」も家政婦というタイトルにはなっていますが、家事代行会社に所属する男性のおじさん家政婦ナギサさんという設定になってます。

これは、今やってるドラマで一番おもしろいと思ってるドラマです。

もちろん半沢直樹もおもしろいのですが、今回の半沢直樹は前回と同じパターンで、なんとなく先が読めてしまうので、次はどうなるんだろうというドキドキ感が前回に比べ、少ないような気がします。

その点、今回はナギサさんのほうが数段おもしろいと思います。

と、ドラマの感想だけを書きたいのではなく、前回の「逃げ恥」の時もそうだったんですが、同じ家事代行の仕事をしているひとりとして、いや、実際にやっているからこそ、今回のナギサさんのドラマを観て、気づいたこと、感じたことを書いてみたいと思います。

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男性による家事代行の需要は低い

このドラマの影響かどうかは定かではないんですが、実際このドラマが始まってから、たしかに男性からの求人応募が立て続けに増えました。
(もしかしたらコロナ渦の影響で失業したという人が増えただけなのかもしれませんが….)

それも下は18歳の若者から、上は30代後半や40代の男性などなど。

実際、面接はしませんでしたが、特に18歳の人は、どうしてその年齢でこの仕事をやろうと思ったのか、ぜひ聞きてみたかったです。

と言うのも、これはドラマの中の話であって、現実には、この家事代行の仕事は私の知る限り、

”男性スタッフがひとりでお伺いするというのは、ほぼNG”です。

このドラマのように、20代のひとり暮らしの女性のお客さんが、ナギサさんのような40~50代くらいのおじさんスタッフでもいいよと言ってくれることは、まずいないと断言できます。

99.99%あり得ません!(笑)

家具の移動や力仕事など、男性のほうが良い仕事ならOKが出ますが、普段の掃除や洗濯では、男性スタッフの需要は皆無と言えます。

まあ、若くてイケメンの男性スタッフなら、別の意味で需要はそれなりにあると思いますが….。

どうしても女性のお客様が多いので、「男性のスタッフはちょっと・・・」となります。

※介護の世界では、男性ヘルパーさんや施設職員はいます。

家事代行はまだまだよく知られていない

ですので、上記のようなことひとつとっても、この家事代行の仕事の詳しいことは、まだまだ一般の人には知られてない点が多いなと感じます。

過去にも男性で応募してくる人は何人もいました。
また、この仕事は、定期よりもスポットの仕事のほうが多く、毎回違うお客さんに行くと思って応募してくる人もいます。
(実際は定期のお客さんが一番多いんです)

また、高齢のお客様が多くて、若いお客様は少ないと思ってる人もかなり多いです。
近年、高齢の方もかなり増えてきましたが、実際はまだまだ逆で、30代~50代の現役世代のお客さんがほとんどです。

これらのことは、家事代行の仕事をしている私たちからすると当たり前のことなのですが、まだまだ勘違いされている場合が多く、このドラマを観て、あらためて実際のことはまだ知られてないなと感じます。

家事代行でどんなことを頼んでいいのか、お客さんは実はよくわかっていない

これも私たちからすると意外と思うことも多いのですが、お客さは意外と、

”どんなことが頼めるの?”
”こんなことはお願いできるのかな?”

と思っているお客さんが意外と多いということです。

今回の”ナギサさん”や以前の”逃げ恥”の中でも同じようなことがありましたが、

「家事代行を頼みたいけど、どういうことを頼んでいいのかよくわからない。こんなことを頼んでいいのか、わからないので、なかなか頼めずにいる」

というお客さんが一定数いるということです。

今回のこのドラマの中でのナギサさんのセリフ…

「どんなにすさまじい状態のお部屋もピカピカにいたします」
「頼みづらいことも、何なりとお申し付けください」

そうそう、片づけの仕事で行くと、たまに(結構?)すごい家があります(笑)
もちろん、同じ片づけでも、できる範囲、内容は違ってきますが、「こんな部屋でも頼んでいいの?」と迷ってるお客さんはいます。

また、片づけだけでなく、普段の定期で利用しているお客さんの中にも、こういうことを頼んでいいのかな?と迷ってるお客さんは必ずいます。

そして、もしそのように思っていて、やってもらいたいことが頼めずにいるとしたら、それは私たち提供者側の責任かもしれません。

お客さんがどういうことを望んでいるのか?を掴むには、日頃の会話やこちらからの問いかけが必要です。
お客さんから言ってくれるのを待っていては、そのあたりの要望はなかなか把握できません。

積極的にこちらから聞き出すことが必要だなとあらためて感じました。

ということで、このドラマはコメディードラマですが、観る人にとっては、いろいろ気づくこともあると思います。

もし、よかったら、試しに観てください。
おもしろいのは間違いありませんよ!

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